2010年10月11日

イマジンあにめ3 没ネタ(1)

前項を書いて思い出しました。
イマジンあにめ3/リュウタロスと秋の花』には、没稿がいくつもあって……。

もともと『イマジンあにめ』の台本は、やたらボツが多いのですが、このエピソードはガンガン没にしたわりに愛着がある稿が多く、こっそりここで公開してみましょう。


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リュウタロスとこねこ

○ デンライナー内 or イマジンハウス内
モモ 「あー、さっぱりした。いいお湯だったぜ」
      と戻ってくるモモ。
   「にゃあ」
      と、かがみ込んでいるリュウの背中が鳴いた。
モモ 「小僧、お前次入るか?」
リュウ「僕まだいいよ」
モモ 「そうかい。って、わかってんだよ!」
      と、リュウを引き起こした。
      ×    ×    ×
子猫 「にゃー」
      段ボール箱の中で鳴いている子猫。
      を、モモたちが囲んでいる。
モモ 「やっぱりな……」
キン 「性懲りもなく、また拾ってきおったんか」
ウラ 「どうしようかね、これ……」
リュウ「育てるもん。名前もつけたんだもん。名前は───」
3人 「あー!!」
      と耳をふさぐ3人。
キン 「聞かへん聞かへん。絶対聞かへんで」
ウラ 「うっかり名前聞いて、情が移ろうもんなら酷い目に遭うからねえ」
リュウ「酷い目になんか遭わないよ!」
ウラ 「ここではネコは飼えないの。オーナーとの約束なんだから。『例外は認められません』って言われたでしょ」
モモ 「カメやクマ飼ってるだけでも例外過ぎだってんだよ」
ウラ 「先輩はだまってて。ここが正念場なんだから。いいかいリュウタ───」
リュウ「カメちゃんこそ黙ってよ! こないだもウソばっかりだったじゃないか」

○ 近過去・リュウの回想のウラ
ウラ 「いいかいリュウタ。子猫に見えても、この子はトラの子なの。いずれ大きくなって、リュウタを食べちゃうよ」
リュウ「そんなのイヤだー」
ウラ 「それに、アマゾンのジャングルではぐれたお母さんトラが、この子を探してるんだよ」
リュウ「えー、可愛そう……」
ウラ 「いますぐお母さんトラに返してあげようね」

○ 元の場所
キン 「また適当なことを……」
リュウ「もうカメちゃんには騙されないからね!」
ウラ 「わかったよ。ホントのことを言うよ」
      と、居ずまいを正すウラ。
ウラ 「ここでネコは飼えない。こそこそ飼っても、この子は幸せになれない。わかるよね?」
リュウ「うん……」
ウラ 「じゃあどうする?」
リュウ「お外に放してあげようか?」
ウラ 「ダメだよリュウタ。外にはライオンさんとかトラさんがいっぱいいて、子猫はすぐに食べられちゃうよ」
リュウ「そんなのイヤだ!」
ウラ 「しかるべき人に守ってもらわなくちゃ。いまから連絡するよ。ステキな場所に連れて行ってもらえるからね」
リュウ「うん……」

○ 外
      ネコの箱を抱えて待っているリュウと一同。
モモ 「(小声)カメ公、いくらお前でもあんなウソはよ……」
ウラ 「(小声)他にどう言えばいいのさ」
      保健所の車が到着し、シルエットの人たちが降り立つ。
保健所の人の声「回収するのはこのネコですか?」
ウラ 「お願いします」
リュウ「ううん、僕もだよ!」
      と、箱を抱きかかえた。
キン 「リュウタ!」
リュウ「ステキな場所に行けるんでしょ。僕もいっしょに行ってもいいよね! 答えは聞かないんだから! がるるー」
保健所の人の声「この猛獣も回収ですか?」
ウラ 「これは動物じゃないです! 動物じゃないんですってば!」

○ 保健所の車が行ってしまう
      見送るモモたち。
      リュウは猫の箱を抱えている。
モモ 「どうすんだよ、これから」
キン 「正攻法で行くしかないやろ」

○ 電柱
      里親募集の張り紙が貼られる。
      ×    ×    ×
      時間経過。
      張り紙が古びている。

○ デンライナー or イマジンハウス
子猫 「にゃー」
リュウ「だよねー。うふふー」
      と、じゃれているリュウと子猫。
      子猫は、ちょっとだけ成長している。
      呆れて見ているモモたち。
モモ 「里親なんか見つかるわけねーじゃねーかよ」
キン 「あの猛獣がもれなく付いてくるんやったら始末に負えんわ」
モモ 「覚悟決めて、俺たちで飼うか? タイガージェットをよ」
ウラ 「タイガージェット? まさか先輩、情が移って名前付けちゃったんじゃないだろうね、フランソワーズに」
キン 「お前ら、俺の力石を何ちゅう呼び方しとんねん」
      リュウが飛び込んでくる。
リュウ「みんな、変な名前付けないでよ。僕とっくに名前付けてるんだから!」
モモ 「小僧は何てつけたんだよ」
リュウ「それはね……名前はね……うふふ、秘密」
モモ 「何だよそれ!」
キン 「今さら隠さんでもええやんか!」
ウラ 「まさか『靖子にゃん』とかつけてないよね。冒涜だからね、それ!」
リュウ「秘密!」
      と、4人の騒ぎはつづく。
子猫 「にゃー」

おわり

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# 全体がほのぼのテイストだけに、一部リアルを前提にしているのが痛い(のでボツ)。
# 次のエントリも別パターンの没稿です。
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